加齢とともに増加するがんのリスク

家族

40代を境に、増加する病といえばがんです。日本人の2人に1人はかかるとされている病であり、治療するには手術療法、化学療法、放射線療法の3つの治療法が選ばれます。しかし、化学療法などは副作用もあるので注意しなければなりません。

がんの基礎知識まとめ
ウイルス

日本人ががんになる確率

日本において、最も多く人の命を奪っている病といえば、がんです。進行性のがんにかかってしまった場合、ほかの体の部位へ転移や浸潤を繰り返すため、医師でも手のほどこしようがない場合があります。

年齢が若く、大きな病気をしたことがない人であれば、自分ががんになることなど想像できないでしょう。しかし、2013年の国立がん研究センターがん対策情報センターの情報では、男性の62パーセント、女性の46パーセントが生涯でガンと診断されるというデータを公表しています。つまり、日本人の約半数、2人に1人ががんと診断されると統計上示されているのです。

がん登録によって統計を出して、きちんとがん対策を行なうアメリカと違い、日本ではがん登録すら行なってはいません。対策もなく罹患率(りかんりつ)も多い日本は、まさにトップクラスのがん大国といえます。


男女別の罹患率

一般的にがんの罹患率は、年齢の5乗に比例して増加する傾向があります。10代や20代、30代ごろでは発症はほとんど見られないものの、40代の境を超えたあたりから徐々に罹患率は上昇します。50代や60代を過ぎると罹患率は急激に上昇し、現在では統計上、3人に1人ががんによって亡くなっているという結果となっています。

死亡率のグラフ

出典:年代別がん罹患率・死亡率(@ニッスイ)


がんの発生メカニズム

がんが発生する原因は、細胞内にある遺伝子の損傷です。人の体はおよそ60兆個もの細胞で構成されており、その細胞1つ1つに、体の機能に必要な情報が全て書き込まれた遺伝子が存在します。遺伝子からの情報を元に、細胞はさまざまな働きを行なうことができます。しかし、ある特定の遺伝子が傷ついてしまうと、細胞は悪性のものへと変異してしまいます。正常な働きを行なわず、異常な速度で増殖を繰り返し、やがて臓器や神経を侵食・圧迫する危険ながん腫瘍へと成長してしまうのです。


代表的な5つのがん紹介

胃痛

胃がん

胃の粘膜部分に発生するのが胃がんです。日本の男性がなるガンのトップであり、ピロリ菌が発生原因の1つとして挙げられています。

喫煙

肺がん

肺がんは、器官や気管支、肺胞の細胞ががん化することで発症します。日本のがん死亡者数の1位となるほど罹患率の高い病です。喫煙習慣が原因ともされており、タバコを吸うことで罹患リスクが20倍以上高まるとされています。

飲酒

大腸がん

大腸がんは、大腸粘膜ががん化し、増殖することで発症します。普段の食生活において肉やアルコールを過度に摂取する人、さらに肥満体型の人は発症リスクが高いとされています。

悩んでいる女性

子宮がん

子宮がんは、外子宮口付近に多く発生する子宮頸がんと、子宮内膜から発生する子宮体がんの2つがあります。子宮頸がんはヒトパピローマウィルスの感染がリスクを高め、子宮体がんは食生活の欧米化が大きな要因となっています。

検査

乳がん

乳がんの種類は、乳管に発生する乳管がんや、小葉に発生する小葉がんなどです。食生活の欧米化がリスクを高めるとされており、特に発症する率が高いのが50歳前後の女性とされています。

もしもがんになった時はどうすれば良い?

治療方法を決める

手術

手術療法

手術療法とは、メスでガンの腫瘍を切除する治療方法です。周辺の組織やリンパ節に転移が見られれば、その箇所もメスで取り除きます。メリットはがんの塊が一気に取れるため、完治する可能性が高いこと。デメリットはごく小さな転移がんや手術不能な場所への治療ができないことです。また、体への負担が大きいこともデメリットとして挙げられます。切除部位によっては、臓器や体の機能が失われる場合もあるのです。

注射器

化学療法(薬物療法)

化学療法とは、抗がん剤を投与することでがん細胞の増殖を抑制、または死滅させる治療方法です。点滴や内服、注射によって抗がん剤の成分が血液に乗って全身を巡るので、手術療法では治療の難しい小さな転移がんにも効果をもたらします。デメリットはがん以外の細胞にも影響を与えてしまうことです。肝臓や腎臓、造血器官への悪影響がもたらされます。また、副作用として患者さんに脱毛や吐き気、倦怠感、しびれ感などのつらい症状が現れることも問題となります。

医療機器

放射線療法

放射線療法とは、がん腫瘍がある場所に放射線を照射し、がん細胞を死滅させる治療法です。切開せずにがん細胞へ効果を与えられ、さらに病巣のある部位にのみ効果を与えられる局所療法であるため、比較的体への負担は少ない治療法です。デメリットとしては、照射部分が放射線によって被曝し、炎症症状などの障害が現れることです。副作用として、ほかにもめまいなどの全身症状が現れることもあります。

化学療法(薬物療法)は受けない方が良い?

化学療法は健康な細胞にも影響を与える治療法です。脱毛や吐き気などのつらい副作用や、肺炎にかかるリスクも高くなるので問題となります。近年ではこれら、抗がん剤の副作用を抑えこむ治療も取り入れられていますが、治療による体への影響は避けられません。こうした副作用の問題を把握したうえで、納得できる治療方法を選択しましょう。

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